2026年版:コーディングエージェントを並列実行するためのおすすめツール
誰にとっても最適なツールはありません。まずプラットフォームで選び、次にライセンスと価格、そしてエージェントをターミナルとチャットのどちらで動かしたいか、エージェント同士で作業を受け渡すべきかで選びます。Gitワークツリーをそのまま使えば費用はかかりません。MAOはmacOS、Windows、Linuxで動くネイティブのキャンバスで、ワイヤーで接続したエージェント同士がタスクを送り合います。
- まずプラットフォームで選びます。このうち2つのツールはmacOSのみです
- 6つのツールはオープンソースで、MAOとConductorはクローズドソースです
- ほとんどがエージェントごとに専用のGitワークツリーを用意し、違いは受け渡しにあります
Claude Code、Codex、Gemini CLIなどのコーディングエージェントを並列で動かすのに、唯一の最適なツールはありません。合うツールは4つの選択で決まります。まずプラットフォームです。ConductorとcmuxはmacOSのみです。次にライセンスと価格です。Emdash、Orca、Claude Squad、Nimbalyst、cmux、Orchestrator.incはオープンソースで、Gitワークツリーをそのまま使えば費用はかかりません。そして、エージェントをターミナルの中の自分のCLIとして動かすかチャットとして動かすか、エージェント同士で作業を受け渡すべきかです。MAOはmacOS、Windows、Linuxで動くネイティブのキャンバスで、各エージェントは本物のターミナルです。ワイヤーで接続したエージェント同士は、タスクと結果を送り合います。
並列コーディングエージェント向けのツールには何が必要?
エージェント同士が互いのファイルに触れないようにし、すべてのエージェントを見渡せるようにし、その作業を1つのブランチに戻せることです。
- 分離。 2つのエージェントが1つのチェックアウトを編集すると、互いの変更を上書きします。ほとんどのツールは、エージェントごとに自分のブランチ上の専用のGitワークツリーを用意します。
- 見通し。 どのエージェントが作業中で、どれがあなたを待っていて、どれが終わったかを、タブを切り替えずに把握する必要があります。
- レビューとマージ。 各エージェントの差分はレビューしてマージし戻す必要があり、取り込む前にチェックがあるのが理想です。
- 受け渡し。 計画役から実装役へ、実装役からレビュー役へといったように、1つのエージェントが別のエージェントにタスクを渡す必要がある作業もあります。
- テスト。 ブラウザやスマートフォンでアプリを開けるエージェントは、自分の変更を自分で確認できます。
コーディングエージェントを並列で動かせるツールは?
9つのツールと自分で組む方法を、同じ基準で、各ツール自身のドキュメントから整理しました。
どれを選べばいい?
変えられない制約にツールを合わせます。
- 費用をかけず、すべてを自分で管理したい: Gitワークツリーを手作業で使うか、普段からtmuxで作業しているならClaude Squad。
- デスクトップアプリのあるオープンソースがよい: Emdash、Orca、Nimbalyst、Orchestrator.inc。いずれもmacOS、Windows、Linuxで動きます。
- 作業がissueから始まり、プルリクエストで終わる: Emdash、Orca、Orchestrator.incはこの流れを組み込んでいます。対応するトラッカーは各比較を参照してください。
- Macを使っていて、自分で作り込むターミナルがほしい: cmux。
- エージェントはチャットで使いたい: ConductorかNimbalyst。
- エージェント同士にタスクを受け渡させ、すべてのエージェントを一度に見たい: MAO。エージェントは1つのキャンバス上のターミナルで、ワイヤーが誰から誰にタスクを送れるかを決めます。WindowsとLinuxでも動き、リモートのLinuxサーバー上のワークスペースをSSHで開けます。エージェントが操作できるブラウザポータルと、AndroidまたはiOS Simulatorのポータルもあります。
ツールなしでエージェントを並列で動かせる?
できます。エージェントごとにターミナルを1つ開き、それぞれに専用のGitワークツリーを用意します。
- エージェントごとにGitワークツリーと新しいブランチを作成します。
- それぞれのフォルダで、専用のターミナルからエージェントを起動します。一方では
claude、もう一方ではcodexです。 - エージェントが終わったら、そのブランチをレビューしてマージし、ワークツリーを削除します。
git worktree add -b agent-a ../app-agent-a
git worktree add -b agent-b ../app-agent-b
cd ../app-agent-a && claude # agent 1
cd ../app-agent-b && codex # agent 2
git merge agent-a
git worktree remove ../app-agent-a失うのは見通しと受け渡しです。誰が待っているかを見るにはターミナルを切り替える必要があり、あるエージェントから別のエージェントへのコンテキストは自分でコピーします。詳細と落とし穴はGitワークツリーのガイドに、Claude Code自身の作業の分け方はサブエージェントと並列セッションにまとめています。
各ツールの仕組みは?
ツールごとに1段落で紹介し、それぞれ出典付きの詳しい比較にリンクしています。
MAO
Rustで書かれ、GPUで描画するネイティブのデスクトップキャンバスです。Claude Code、Codex、Gemini CLI、Grok、OpenCode、Antigravity、シェルが、それぞれ自分のログインで本物のターミナルノードとして動きます。ワイヤーで接続したエージェント同士は mao CLIでタスクを送り合い、Orchestrator のエージェントはほかのエージェントを招集して指示できます。各レイヤーはGitワークツリーで、チェックの後にキャンバスから取り込みます。ドキュメント。
Conductor
各ワークスペースがGitワークツリーで、エージェントがチャットセッションとして動くmacOSアプリです。差分のレビューとチェックからプルリクエストまで作業を進めます。有料プランでは、Linuxのサンドボックスで動くクラウドのワークスペースが加わります。MAOとConductorの比較。
Paradev(旧Superset)
任意のCLIエージェントをターミナルペインで動かすデスクトップのワークスペースで、ワークスペースごとに1つのGitワークツリーを使います。プルリクエストのペイン、エージェントが操作できるアプリ内ブラウザ、オートメーションがあり、有料プランではリモートホストも使えます。MAOとParadevの比較。
Emdash
無料でオープンソースのデスクトップアプリです。タスクごとに専用のワークツリーで1つのエージェントを動かし、課題トラッカーからタスクを取り込み、プルリクエストを作成してCIチェックを表示します。SSHでリモートのLinuxホストでも作業できます。MAOとEmdashの比較。
Orca
無料でオープンソースのデスクトップIDEです。タスクごとにワークツリー、エージェントのターミナル、エージェントが操作できるChromiumブラウザを用意し、SSHのワークツリーと実験的なオーケストレーションモードがあります。MAOとOrcaの比較。
Claude Squad
無料でオープンソースのターミナルアプリ(cs)です。各エージェントを専用のtmuxセッションとワークツリーで動かし、1つの一覧から各セッションをレビュー、コミット、プッシュできます。MAOとClaude Squadの比較。
Nimbalyst(旧Crystal)
無料でオープンソースのビジュアルなワークスペースです。Claude CodeとCodexのセッションが、Markdown、ダイアグラム、コードのエディターの隣にあるチャットウィンドウで動き、任意のワークツリーとAgent Teamsがあります。Crystalは2026年2月に非推奨となり、Nimbalystに置き換えられました。MAOとNimbalystの比較。
cmux
libghosttyで作られた、無料でオープンソースのmacOSターミナルです。サイドバーでエージェントをワークスペースにまとめ、対応が必要なエージェントがあると通知します。エージェントがスクリプトで操作できるブラウザペインとCLIもあります。MAOとcmuxの比較。
Orchestrator.inc(旧Agent Orchestrator)
オープンソースのデスクトップアプリです。オーケストレーターのエージェントが作業を計画し、専用のワークツリーでワーカーを起動します。CIの失敗とレビューコメントは、そのブランチを持つワーカーに戻されます。MAOとOrchestrator.incの比較。
よくある質問
プラットフォーム、オープンソースが必要かどうか、エージェント同士をどう連携させたいかによります。無料で始めるならGitワークツリーを手作業で、1つの見えるキャンバス上でエージェント同士にタスクを受け渡させたいならMAOです。そのほかのツールは上の表で比較しています。
MAO、Emdash、Orca、Nimbalyst、Orchestrator.incにはWindows向けビルドがあり、Claude SquadもWindows向けのリリースビルドを配布していますがtmuxが必要です。ConductorとcmuxはmacOSのみで、ParadevのドキュメントではWindowsにはまだ対応していないとされています。
Emdash、Orca、Claude Squad、そしてGitワークツリーをそのまま使う方法は無料で、Nimbalystは個人なら無料です。Conductor、Paradev、cmux、Orchestrator.incには無料プランと有料プランがあります。MAOは買い切りで、ほとんどの国でUS$20、7日間の無料トライアルがあります。
エージェント同士が互いのファイルに触れないようにするだけなら、ワークツリーだけで足ります。ツールを使うと、すべてのエージェントを一度に見渡せ、1か所でレビューとマージができ、ツールによってはエージェント同士で作業を受け渡す方法も加わります。
ほとんどのツールは任意のCLIエージェントを動かせるので、動かせます。MAO、Paradev、Orca、Claude Squad、cmux、Orchestrator.incはいずれも、Claude CodeやCodexと並べてGemini CLIを動かせます。ConductorのチャットセッションはClaude Code、Codex、Cursor、OpenCodeに対応し、Geminiは実験的なBig Terminal Modeでのみ使えます。
出典
- Git:git-worktree:ワークツリーの作成、一覧表示、削除。Gitは無料のオープンソースで、GPL-2.0です。
- Conductorのドキュメントと料金:macOSのみであること、ハーネス、ワークツリーとしてのワークスペース、プラン。
- Paradevのllms.txt、ドキュメント、料金:Supersetからの名称変更、プラットフォーム、ライセンス、ワークツリー、オーケストレーション、プラン。
- Emdash、そのプロバイダー、GitHubリポジトリ:プラットフォーム、エージェント、タスクごとのワークツリー、Apache-2.0、無料であること。
- OrcaのドキュメントとGitHubリポジトリ:プラットフォーム、エージェント、ワークツリー、ブラウザ、オーケストレーション、MIT。
- Claude SquadのREADMEとリリース:セッションごとのtmuxとワークツリー、エージェント、ビルド、AGPL-3.0。
- Nimbalystのリポジトリ、CrystalのREADME、料金:Crystalの非推奨化、プラットフォーム、エージェント、任意のワークツリー、MIT、価格。
- cmuxのリポジトリと料金:macOSのみであること、libghostty、ブラウザ、ライセンス、プラン。
- Orchestrator.incと料金:Agent Orchestratorからの名称変更、オーケストレーターとワーカー、Apache-2.0、プラン。
- MAOの製品情報、レイヤー、比較ページ:MAOのプラットフォーム、エージェント、受け渡し、レイヤー、価格。
2026-10-28に確認。
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